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「愛されなかった時どう生きるか―甘えと劣等感の心理学」 加藤 諦三
愛されなかった時どう生きるか―甘えと劣等感の心理学

(本文から引用)

小さい頃、心から甘えることができなかったから、その欲求がいまだに消化しきれていない。そこで時にわがままにふるまう。しかし同時に、そのような人は親が自分をどう思うかを恐れて育っているから対人関係で気がひけたりする。

わがままであったかと思うと、必要以上に気が引けていたり、臆病なほど人を気にしているかと思うと、今度はひどくわがままになる。

内面化された倫理性や恐怖と、満足されて消えることのなかった幼児的愛情欲求とがうまくバランスとれないであらわれてくるのだろう。そしてその二つの葛藤がその人を自分との無益な闘争に追い込んでいく。


親に愛されなかった人が生きていくのはしんどい。
しんどいが故に、上のような状態にはまり込み、抜け出せなくなる。
そういう辛い状態について著者の経験をもとにいろいろと記してあります。

そして、そこから抜け出すためには、現実を正しく認識することがまずは肝要であると説きます。この辺は以前読んだやつと同じでした。

私は、愛情の名のもとに子の人格を否定する親、っつーものを、仕事の上で多数見ています。そういう親子を見ると大変につらいですし、ああいう親にはなるまいと常日頃から思っていますので、親子関係の大事さを説く著者に基本的には共感できました。

ただ、

親に愛された人=生き方が自然で、自己実現ができている人
親に愛されなかった人=生き方が不自然で、自ら不幸になろうとしてしまう。自分を見失っている。

こういう二元論で話を進めるのは確かに分かり易いとは思うのですが、一冊通してその調子で話を進めるのはちょっとどうかなあ、と。

実際はそんな簡単なもんじゃなくて、いろいろ複雑に絡み合っているわけです。確かに、愛されて育ったからかなりまとも、といった人はいるだろうけれども、それとて「かなり」なだけであって、若干はやっぱりイカれてるわけです。

それであるのに、無理にまたは無意識に「自分に問題はない」と思ってしまえば、実はその時点でもうまともでないわけで、なんだかこんがらがってきましたな。

要は、この手の話は難しいってことですよ。困ったもんだ。
コメント
この記事へのコメント
読まねば
前回紹介されてた本は、自分こそ読まねば! と思っててまだ読んでません。

自分なんかの場合、祖母の影響とかもかなりあるわけです。
人間関係って親子だけじゃないし、一概に親がこうだからこう、とは言いにくいと思うなあ。
2005/09/09
(金) 23:05:21 | URL | いっしき #-[ 編集]
言いにくい
だろうねえ。

なんにせよ人の心の話とか人間関係とかは一概になんぞ言えないわけで、まあ、難儀なものですよ。本当に。
2005/09/10
(土) 00:47:51 | URL | ぼろー #-[ 編集]
はじめまして。
はじめてお邪魔します。

>わがままであったかと思うと、必要以上に気が引けていたり、
>臆病なほど人を気にしているかと思うと、
>今度はひどくわがままになる。

↑私のコトかと思いましたw
おっしゃるとおり、さまざまな要因が複雑に絡み合ってるんだと思います。
著者は自身の経験をもとに書かれているようですが、自分が体験している人たちというのは、話の展開方法がどうしても偏るんですよね。
視点は悪くないと思うんですけど(笑

この本、読んでみます。
2005/09/10
(土) 09:29:06 | URL | わんわん #9L.cY0cg[ 編集]
偏る
コメントどうもです>わんわんさん

>自分が体験している人たちというのは、話の展開方法がどうしても偏るんですよね

確かにそうかもしれません。
でも、体験もしてないくせに、偉そうに上からモノを言われるよりは、まだなんぼかマシなような気もします。

文を書くというのも、なかなかに難しいものですねえ。
2005/09/10
(土) 13:32:26 | URL | ぼろー #-[ 編集]
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